弓手原

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行事

弓手原の行事について

五穀豊穣を祈願して行われる「オコナイ」という行事が伝統的に受け継がれています。

このオコナイは行事の道具を製作する技術や年齢階梯による役割分担、踊りやウタヨミなどの芸能など、社会的要素や文化的要素が取り込まれており、地域社会の結びつきとして力を発揮するものです。

行事の起源は遅くとも中世以前からと考えられていますが、これまで、時代の移り変わりとともに、内容に変更を加えながら継承されてきました。
しかし、今日の喫緊の課題でもある過疎化・少子高齢化による人口減少の影響を受けて、行事の継続が危ぶまれています。

オコナイとは?

オコナイとは、新年から春の初めにかけて、村の寺堂や神社で行う、五穀豊穣を祈る祭りです。
近畿地方を中心に、西日本各地に広く分布しています。

仏教の修正会(旧年の罪や過ちを仏前で懺悔し、新年の平安・豊穣を祈る儀式)が、民間の信仰・習俗を取り込んで独自に発展したものです。
行事の中心は、オコナイの中で加持された牛王宝印(ごおうほういん)の護符を参加者に授けることにあり、巨大な鏡餅や掛餅・造花による荘厳(仏像・仏堂を飾ること)、大きな音を出す乱声(らんじょう)、的打ちの結鎮(けいちん)、結界の勧請掛(かんじょうかけ)などを特徴とします。

奈良県では、野迫川村の北今西地区と弓手原地区のオコナイが、昭和49年(1974年)3月に奈良県無形文化財、昭和52年(1977年)5月には奈良県無形民俗文化財に指定されています。

オコナイの様子